現在施工している現場のトイレに取り付けられたドアノブである。僕らは通常これを、握り玉付き空錠(そらじょう)と呼びます。
お店のテーマは「和」なので、それに似合うような丸っこくて小さな握り玉を探したのです。しかも、使用していくうちに黒ずんでくる真鍮製のタイプをわざわざ取り付けました。このあと扉には塗装が施されますが、現状のままでも良い雰囲気である。
そしてもう一つの画像は、鍵(カギ)、である。
トイレのドアノブは空錠なので、施錠することが出来ない。トイレには一般的に、赤色の印で使用中を合図してくれる表示錠と云うものや、円筒錠(えんとうじょう)などといったノブに施錠する機能が付いているものを使用しますが、今回は真鍮製の小さな握り玉を選択したのでカギがありません。
住宅ならば、トイレの扉を開けっ放しで使用してもさほど問題は無いけれど、店舗ならばそう云う訳には行きません。そこで、探してきたのがこの古くさいカギなのです。
ノブもカギも共に真鍮製なので、レトロなイメージが保てます。上のタイプはスライドラッチ(角型落し)と云うもので、バーをスライドさせて孔に入れて施錠する仕組み。下のタイプはあおり止めと云うもので、P型フックを丸管に引っ掛ける仕組み。
どちらもとても簡単な施錠方法ですが、トイレのカギとしての役目は充分に機能してくれます。最近はこんな金物も手に入れにくくなりました。探すのに結構苦労します。やっぱりネットってすごいっすねー。なんでもあるわ。