現場にて。キッチンバックのニッチ(niche)の画。
現場に施主が来て、僕と施工者との打合せや作業の様子を見ていると、たまに目を丸~くしている時があって面白い。
専門用語が飛び交う現場では、聞き慣れない言葉に「んっ?」となるらしい。
ここはニッチで。とか、そこはトメでお願い。とか、インローにできる?とか、サネに加工して。とか、バリが出てるねぇ。とか、ダキまでやって。とか、などなど。
中でもニッチというイントネーションが気に入ったらしく、やたら興味を示していた。
言葉として使いたいようで、僕に、ニッチはいつ頃できるのかなぁっと意味を探りながら聞いてくる。
このあと珪酸カルシウム板貼って、仕上で小さな磁器質タイルも貼るから綺麗でいい感じのニッチになりますよっと答える。
プジョーとかの洒落たペッパーミルでも置いたら格好いいし、キッチン廻りの機能性も増しますよとも付け加えて説明する。
ニッチは壁に設けた凹みの部分であって、調味料とかを置いておけるんだぁと察したようで、醤油とかオリーブオイルとかも一緒に置いておくと便利ですよね~て言われ、目で同意を求めてきた。
そーですねぇ、良く使う調味料を置いておくには最適な場所ですからね~、きっと便利ですよと答えておいた。
ニッチは凹みの事なんだっというよりも、ニッチは大変便利なんだっというイメージを強くして現場から帰られた。何よりである。
ちなみに、ニッチは壁龕(へきがん)ともいう。